こんにちは!名古屋・東山公園駅の美容院Micro(ミクロ)の江崎将大です。
美容師を始めてもうすぐ8年目に突入しますが、最近つくづく思うカウンセリングの重要性。
今日は、そんなカウンセリングの時に僕が考えている事について書いていきます。
|お客様の言葉にできない言葉
こちらは、先日カラーをしに来てくださったお客様。
お客様「今日は明るくしたい。」
僕「お、どうしたんですか」
お客様「近々ライブに行くんですけど、なんだか今暗いというか重いというか…」
僕「普通な感じがしてます?」
お客様「そうなんです。だから明るくもしたいんですけど、普通のカラーじゃなくて、外人さんみたいなハイライトとか入れたいんですよね〜」
僕「筋状のですか?」
お客様「そうです!」
…
ということで僕は得意の3Dハイライトカラーをご提案。
(3Dハイライトカラーについて詳しくはこちら→3Dハイライトカラーとは?そのメリットとデメリットと僕の見解。)
…
僕「明るさのイメージ画像とかあります?」
お客様「あ、これ前に別の美容室でハイライト入れたやつなんですけど、これだと細いんですよね〜…」
(↓見せて頂いた画像がこちら)
…
ほう…
今このブログを読んで下さっているあなたは、どう感じますか?
…
同じように細く感じますか?
それともどこがハイライトだか分からないですか?
そう言う方が殆どかもしれませんね。
しかし、僕と同じ美容師さんが見たら、後ろの方に関しては、むしろ『太い?』と思うはずです。
これなんです!!
カウンセリングの難しいところ!!
もちろん、細いと言ったお客様を非難したい訳ではありません。こう言ったお客様と美容師の『表現』の違いってカウンセリングでは本当に良くあることなのです。
ただ、僕は、いかにこの『表現』だけを鵜呑みにしないかが大切だと感じていて、表現の奥には言葉にできない言葉があると思っています。
例えば、医者へ行って…
医者「どうしましたか?」 患者「熱があって、多分風邪で…」 医師「じゃ風邪薬出しときますね〜」
じゃ、医者行く意味あるんか〜い!!てなりますからね。
それと一緒で、僕がこちらのお客様の「細い」という言葉を鵜呑みにして、「じゃ、今日はその画像より太めに入れますね〜」なんて言ってカラーした日には、ほぼただの全体ブリーチになってしまいます!!それじゃこちらのお客様のやりたかった「外人さんみたいな筋状のハイライトを入れたい」というオーダーとはかけ離れてしまいます。
と、言うことでこの「細い」にフォーカスしてもう少し掘り下げて行くと…
僕「成る程、細く感じていたのは何処ですか?」
お客様「ん〜、何というか…明るいとこが少ないと言うか…なんだか暗く感じていました。」
僕「そうなんですね、では、今日入れる3Dハイライトの場合その量を多めに入れる事で、ベースの色と混ざった時により明るくなりますが、いかがですか?」
お客様「へぇ〜、それがいいのかも!」
僕「ちなみにそんな感じで入れたのがこれで……
お客様「あ、これ近いかも………
とそんな感じのやり取りから、今回はハイライトの割合を多めにした3Dハイライトカラーをすることになりました。
|ここからはその施術の様子をお送りします♪
まずは極細のハイライトを全体にひたすら入れていきます。
どん。
総数100枚以上…
このホイルの中は只今ブリーチされております。
で、1度シャンプーした状態がこちら。
アップ。
中々のシマシマ具合です。もちろんこれでは終わりません。
更にもう一度カラーしていきます。
今回は、ベースの髪を明るくしながら、先程のハイライト部分にもほんのりと色を加えていきます。
で、もう1回シャンプーすると…
どどん。
やー、綺麗!
動きや流れを強調するこの美しい立体感!
アップでどうぞ。
中はこんな感じ。
3Dハイライトは、ここから少し色が落ちて更に際立ってくるのも楽しみの一つです。
仕上がりを見て、とても喜んで帰っていかれました。
そして次の日…
周りからも褒めてもらえたみたいです♪
|話を戻して…
今回ご協力して頂いたお客様の場合は、美容師目線で見ると太いハイライトを細く感じていると言ったことを例に挙げましたが、こう言ったお客様と美容師の感覚の違いって本当に日常茶飯事なのです。
分かります!!
僕も医者でうまく伝えられないのです!!
それでよく例に挙げるんですw
だからこそ、お客様が発している表面上の言葉ではなく、如何に本当に意図していることを汲み取れるかという事に意識を置いて、カウンセリングをさせて頂いています。
僕がこんな内容を記事にしてしまうと、カウンセリング時に構えてしまいますか?^^;
安心してください。美容師ではないお客様が何と表現していいか分からないのは当たり前ですし、そういったお客様が殆どですので!
そのような、髪に関する、言葉で表現できないイメージの溝を埋め、形として導き出すための存在が美容師だと思っています。
読んで頂き、ありがとうございます。