【髪の大辞典】ヘアカラー剤ってなんで染まるの?その仕組みとダメージの原因

 

こんにちは!名古屋・東山公園駅の美容院Micro(ミクロ)の江崎将大です。

 

今回から新たなシリーズをやっていきたいと思います。その名も【髪の大辞典】!普段僕がサロンワークをしていて、お客様から頂く素朴な疑問を一つ一つ解決していき、いずれ同じ疑問を持つ方にとって辞典のようになるよう、コツコツやっていきます!

第一回はこちら。

 

 ヘアカラー剤ってなんで染まるの?

まず、美容室で一般的に使われているヘアカラー剤というのは1剤2剤に分かれています。

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中身はメーカーによって様々なものを足したりしていますが、基本的なところは皆同じ。

1剤
アルカリ剤+染料+(α)
2剤
酸化剤(オキシ)+(α)

様々なものが『+α』。

で、1剤と2剤を混ぜて使うわけですが、仕上がりをコントロールしているのは主に1剤。明るくする薬ほどアルカリ剤が強くなっていて、アッシュだったりピンクと言った色味はの違いは染料の違い

僕ら美容師は、お客様のオーダーに合わせてこの1剤を幾通りにもにMIXして、そこに2剤も同じ量だけ入れて混ぜ合わせて髪に塗っています。

ちなみに2剤には6%と3%(オキシの濃度)があり、基本的には明るくしたいときは6%明るくする必要のないときは3%と使い分けます。

 

ここまでは大丈夫ですか?ついてきてくださいねー!笑

では、ここからはヘアカラー剤を髪に塗るとどんなことが起きているのか絵を使いながら見ていきましょう!

 

 髪に塗布するとこうなる!

以前にこちらの記事でもご紹介しましたが…

この図。

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この髪の大部分を占めるコステックスにはメラニン色素というものが含まれています。

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これの量が多ければ多いほど暗い髪色となります。(地毛が金髪の外国人さんは少ない。)このメラニン色素は、カラー剤の説明をする上で切っても切り離せません。

 

では、髪に1剤と2剤を混ぜ合わせたカラー剤を塗っていきましょう。

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すると絵のように、髪の蓋的な役割をしているキューティクルを開くことにより、カラー剤が髪の中へ入っていきます。

そして、

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1剤のアルカリと2剤のオキシの力でメラニン色素を破壊し、髪を明るくします。

その後…

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さらにアルカリとオキシの力で化学反応をした1剤の染料が髪の中で発色をします。

すると…image

このように髪が染まり上がります!

カラー剤が染まる仕組みに関しては、簡単に言うとこんな感じです。

 

では、今度は話を変えまして、カラーをすることで髪が傷んでしまうのはご存知だと思うのですが…何でか知ってますか?

 

 カラーのダメージの原因!

それは、ほとんどが先程のメラニン色素の破壊によるものです。

このメラニン色素を破壊すればするほど髪は明るくなり、黒髪では出来ないような色に出来ます。

例えば、黒い画用紙に色鉛筆で何か描いてもあまり分からないですよね?でも白い画用紙に描くと分かります。それと一緒で髪も明るい方が色が綺麗に発色します。でもその代償にダメージをしてしまう訳です…。

これはブリーチを使って金髪にすると、すごく髪が傷むのを想像していただければ分かりやすいと思います。

一度傷んだ髪は何があっても元に戻りません。メラニン色素も戻ってきません。そのことを考えると、髪を明るくするというのは、よーーく考えてした方がいいでよね…。

 

とはいえ…

それでも明るくして綺麗な髪色にしたい!!

という女性が多いのも事実。

ではどうしたらよいか?

 

これはもう担当美容師さんとしっかりとしたカウンセリングをすることに尽きます。

美容師さんに今以上に明るくしても大丈夫なのかどうかを聞いてみましょう。

メラニン色素の破壊には限界があります。一定を越えると自分の髪ではないような質感になってしまいます。

そのストップをかける判断は美容師さんによく髪質診断をしてもらって意見をもらうのが得策だと思います!

また、あまりにダメージしてしまっている部分は切ってから明るくするのも一つの手ですよ。

 

 

 まとめ

ヘアカラー剤の染まる仕組みは理解していただけましたでしょうか?

ヘアカラーをするとあなたの髪にはこのようなことが起こっています。明るくしすぎには是非気をつけてください。

ちなみに、ロングの方で髪が暗いはずなのに傷んで感じるのは、以前に明るくしてメラニン色素が破壊された部分が毛先に残っているからかもしれませんよ!

髪を明るくする際は、冷静な判断が必要と言うことがお分かりいただければと思います。

それでは、髪への知識が深まることでダメージ毛の方が少しでも減るように祈りながら、この辺で終わりにしたいと思います。また次回!

 

 

読んで頂き、ありがとうございます。

 

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